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妊婦の皆さまへ:2026年4月より「RSウイルスワクチン」が定期接種になります
更新日:2025/12/19
2026年4月より、妊娠中の方を対象としたRSウイルスワクチン(RSVワクチン)の接種が、国の制度に基づき「定期接種」として行われることが決定しました。
1.RSウイルス(RSV)とは?
RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)は、乳幼児にとって最も重要な呼吸器感染症の原因となるウイルスの一つです。ほとんどの場合、風邪のような軽い症状(鼻水、咳)で済みますが、特に生後6ヶ月未満の赤ちゃんが感染すると、重い肺炎や細気管支炎(肺の奥の細い気管支の炎症)を引き起こし、入院が必要になることがあります。
2.妊婦さんがワクチンを接種する目的
このワクチンは、生まれてくる赤ちゃんをRSウイルスから守るために接種します。
- ワクチンを接種することで、お母さんの体の中にRSウイルスに対する「抗体」が作られます。
- この抗体が、胎盤を通じてお腹の赤ちゃんに届けられます。
- 赤ちゃんは、出生後しばらくの間、お母さんからもらったこの抗体によって、RSウイルス感染による重症化を防ぐことができるようになります。
3.「定期接種」とは何ですか?
予防接種には、法律に基づいて市区町村が主体となって実施する「定期接種」と、希望者が各自で受ける「任意接種」があります。接種費用は、定期接種は公費ですが(一部で自己負担あり)、任意接種は自己負担となります。
【参考情報】なぜ今、定期接種になるの?
RSウイルスワクチンは、その有効性と安全性が確認され、特に乳児の重症化予防に大きな効果があることが証明されました。これにより、国の予防接種の体制に組み込まれることになりました。
4.接種の時期と回数
- 開始時期: 2026年4月1日より
- 接種対象, 接種時期: 妊娠28-36週の妊婦さん
- 抗体を赤ちゃんに十分に届けるため、出産までの期間を考慮した時期に接種します。
- 接種回数: 妊娠期間中に1回のみ
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